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<53>中国南京城壁清凉門にて

南京城壁は明朝(約640年前)皇帝朱元璋により20年の歳月をかけた全長35㌔の城壁です。
そして、その城壁は現在でも約70%の(25㌔)が現存し保存されています。
素晴らしいですね・・現存する世界最長のサークル型城壁だそうです。

私が最初にその城壁を歩いたのは7年前の2018年の真夏でした。
南京特有の灼熱の陽射しの下、玄武門から太平門まで一人で歩きました。(1時間少々)
そのときは「城壁を歩ける」とこのことは知りませんでしたが、上海での仕事を終えて 1人で休暇を取り日帰りで南京に行きました。単なる観光の意識で“玄武湖公園がきれい”だとの 情報だけに誘われて行きました。南京南駅から地下鉄を何度か乗り換えて玄武門駅まで 行きました。
地下鉄の車中で路線図を見ていると何々門という駅名が多数あることに驚きました。

 ・・南京は歴史が深いな・・

と妙に感心をしたことを思い出しました。
玄武門駅を出ると正面に大きな門が見えました。(玄武門ですね)
門の手前まで来ると、左脇に小さな切符売り場が見えました。不慣れな中国語でしたが、 どうやら城壁に上がれると理解できたので10元(多分?)を支払い石段を登りました。
階段を登ると正面には玄武湖が後方は南京の高層ビル群がみえました。
城壁の上には左右には幅3mぐらいの石畳が広がっていました。
誰もいません。かなり不安でしたが左に玄武湖眺めながらその石畳を歩きました。
暫くすると数人とすれ違いましたが、どこまで続くのか不安なまま 開放門を過ぎ、太平門まで行ってしましました。
どこが終着が分からず帰りの高鉄の時間もあったのでここで下りました。
(結果この城壁はサークルなので始発終着の概念はない)
その日の帰りに高鉄の中で中国語のパンフレット(当時は全く理解できない)に書かれた 「世界最長の城壁」という文字が、不思議に心に残ってしましました。

 ・・その時、世界最長なら、いつか全て歩いてみたい・・

そんな衝動が芽生えてしましました。
そして以来、上海出張の合間をぬって少しずつ歩き続けて今回が6度目の城壁散策となりました。
思い起こせば

 ① 2018/07/13 玄武門・開放門・太平門
 ② 2019/09/21 中華門・集慶門
 ③ 2023/10/31 中華門・武定門
 ④ 2024/10/15 玄武門・和平門
 ⑤ 2025/06/06 定淮門・挹江門

そして、6回目の今日は清凉門を目指しました。
朝、金陵酒店52階から眺める南京はどんより曇り小雨模様でした。
54階でこのホテルの名物の肉包・菜包など食べて出発をしました
タクシーで20分ぐらいです。 WeChatで清算(中国は現金使えない?)
入口が分からず、同行の王が道端の人に訪ねるが南京訛が強くて半分聞き取れない?
との事で行ったり来たりでやっと過剰に親切なおばさんに出会い地元の人でしか絶対に 分からない秘密の入り口(?)のような場所から小道を登ると城壁です。
完全な城壁に出会いました。
小雨が降ったりやんだりしていました。季節の変わり目を 教えてくれたのか、明の時代を思い起こさせるような雨でした
城壁の道は短く直ぐに行き止まりになりました。事前にネットで調べて この清凉門は短いと聞いていたので、それでも、ああ・・良かったと思いました。
少しばかりの満足を変えて戻ると道路に向こう側にこんもりした森のような景色が 見てて、凝視すると城壁ような雰囲気が、同行の王に

 ・あれ、城壁では・?

戻り信号を渡って向かいに行くと下りの階段がありました。
下りにくるとなんと

 ・そこに清凉門がありました。

国家重点文物保沪単位清凉門の石の看板がありました。
若い頃、ふられた恋人に会ったような気分でした。
その面前でパチリ
その周辺は公園になっていたので小雨に濡れながら散策をしました。
南京(中国)は昔のものを大切に保存していますね。
歴史を大切にするのかもしれません
今回で南京城壁は6回目となりました。
後は太平門から中山門を残すのみです。 
いつになるのかは不明ですが必ず制覇してみたいと思っています。
その時にどんな景色が見えるかは分かりません。
なるべく想像しないでその時の現場の感覚を大切にしたいと思っているからです。
良い旅でした。
ホテルに戻り荷物を取って南京駅にタクシーで向かいました。
車中から見る景色がどこかで見たような・・
20251016
  10年ぐらい前に一人で来た雨花台(国共戦争の有った場所)でした
懐かしい感情が蘇りました。 雨花台の前に包子(あんまんや肉まん)の屋台が有ったので 覚えたての中国語で・・菜包、肉包2个・・と言ったら菜包2個、肉包2個の4個が来ました。
ビックリしたけど言葉が通じないので結局4個を食べたことを思い出しました。
変な事を思い出すけど、なんだか南京にも私の妙な記録が残されたのかと思いました。
良い旅になりました。