今日の南京は「暑い」というよりも、「熱い」という字のほうが似合う暑さでした。
それは中国三大“火炉都市”(南京・武漢・重慶)特有の洗礼かもしれません。
初めて一人で南京を訪れたのは7年前の夏でした。
南京で最も有名な景勝地“玄武湖公園”に行こうと思いました。
地下鉄1号線玄武門駅(Xuanwumen Station)駅を出るとすぐに大きな門が見えました。
近くに行くと『玄武門・全国重点文物保護単位』という看板があり
見上げると高さ10m以上(実際は14m)で左右に広がる長い城壁が見えました。
大きな門の左側を見ると登り口がありその手前で入場券(10元ぐらいの記憶)を売っていました。
結果、私は玄武湖公園にはいかずにこの城壁の上(玄武門~解放門~太平門)を
2時間ぐらいをかけて歩きました。ほとんどトレッキングのようでした。
左には玄武湖公園が右には南京の市街地が見えます。
絶景です。でも人は殆どいません・・と云うよりも誰もいない感じで、
妙に不安になったことを鮮明に思い出しました。
帰国後調べると南京城壁は明代(1368年~1421年その後北京に遷都)に
全土から20万人の人力で作られた全長35Km・高さ14m・幅5m前後の城壁との事です。
『現在でも25.1Kmが残っているとの事・・』
を知りました。私はこれから何度かかるかわかりませんが、
この現存する城壁を完全踏破してみたいと思いました。
・なぜそんな馬鹿なことを?
と問われても返し言葉が浮かびませんが、“そこの山があるから”とは云いませんが
私は南京の近代史に興味があり色々調べていると
・南京を知るには明の歴史も・・となり
私の頭の中には
・明を知るには城壁踏破
との妙な三段論法が浮かびました。
また何となくこんなバカな事をする日本人はかなり少ないかな・・
と思ったからです(もしかしたら私だけかも?)
そして
2回目・・(2019/09/21)中華門~集慶門
3回目・・(2023/10/31)中華門~武定門
4回目・・(2024/10/15)玄武門~和平門
と制覇? して今回は定淮門(Dìng huái mén)~挹江門(Yì Jiāngmén)を歩きました。
南京の中心部から離れているのは入場料のようなものは無く、自由に歩ける遊歩道の
ような感じで近隣の人の散歩コースのようでこれを建造した明の洪武帝も喜んでいるかもしれません?
左側面を見ると高層マンションが多数見えますが合間から大きな川(海のような)見えます
たぶん長江(揚子江)だと思います。
日中戦争の激戦地の辺りがと思います(少し手を合わせました)

そして残りの距離を考えると後2回で完走となりますが無理をすれば1回で完走するかも
知れません。
最後は可能なら太平門~中山門のルートで終えたら良いかなと思っています。
中山門は以前は朝陽門と云われいましたが孫文(孫中山)を記念して改名したようです。
この中山門は1937年12月17日に南京陥落後松井石根大将が南京入城した門です。
その時の外務大臣は広田弘毅(後に首相)です。
広田弘毅は私の自宅(藤沢鵠沼)のソバに住んでいました。
二人とも東京裁判のA級戦犯です。
深い理由はありませんが、南京城壁の最後のゴールは朝陽門(中山門)でありたいと
思うようになっていました。
その時のどんな景色が、そんな思いが浮かぶのか、いまは分かりません。
今日の南京は快晴・・プチトレッキング・・良い旅であった。